日本人の腸に襲いかかる難病は、実は大腸ガンだけではありません。 厚生省が次世代型の難病として取り組む39種類の中で、現在最も患者数の多い病気が『潰瘍性大腸炎』です。
この病気は発症者の1/3が20代という若者病でもあります。
その原因も、やはり悪玉菌の増加。 次々と発生する有害物質を抑制するために、若い体ほど抗体物質(TNF-α)を盛んに出動させます。 いわば、腸を守るポリスマン。 この物質が活躍することで、悪玉菌の手下達は撃退できるのです。
しかし、若くてハリキリ屋のポリスマンは、ささいな事でも派手な銃撃戦をするため、周囲の正常な細胞まで傷つけてしまいます。
お話:近畿大学 八木田旭邦 教授
過剰防衛になり過ぎてる、ということで、それが結果として炎症を誘導して長引かせるということです。 それは、命にかかわる事もあるのです。 |
正常な腸粘膜の細胞はギュッっと詰まっていますが、そこに潰瘍ができると、ぽっかりと空洞が空いてしまいます。 こうなると人体は悪玉菌が発する有害物質を直接受けざるをえなくなるのです。 始めは単なる下痢から始まり、やがては、たびかさなる血便、貧血、意識障害へと症状は進行してゆきます。
若さゆえの、過剰防衛、肉食、ストレス。
この三大要因で、若者は潰瘍性大腸炎に狙われています! |