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大事な「命」、自分の健康は自分の手で守る時代です!


(1)年齢とビフィズス菌

 ここでは、有効菌の代表であるビフィズス菌について詳しく見てみましょう。
 ビフィズス菌などの乳酸菌はヒトの腸の中で様々な働きをしており、それは年齢や腸内環境、あるいは個人の菌の種類によって働きもまったく異なります。そこで大切な事は、その人が生まれてから腸内に棲みついている、善玉菌や悪玉菌のバランスなのです。

年齢とビフィズス菌

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 赤ちゃんは無菌状態で生まれてきますが、出産後数々の細菌に汚染されはじめ、離乳食等に含まれる有害菌などが腸に繁殖し出す為、便が次第に臭くなってきます。ビフィズス菌も出産後に雑菌に混ざって体の中に入って来て、腸内細菌に住み着きます。赤ちゃんのビフィズス菌は、腸内菌の95〜99%も占めていると言われています。その後の腸内細菌の種類と数を、年齢ごとに追ってみますと、図のように乳幼児には多かったビフィズス菌も、老年期になると少なくなり、逆に有害菌が優勢になります。そして健康がそこなわれると、とたんに腸内バランスが崩れ、有害菌が更に増加してきます。ビフィズス菌などの有効菌は15%位の割合で腸内に存在しないと、人間は健康を維持できないと言われ、有害物質を作る有害菌が増加すると、ますます老化が促進されるというわけです。
 まさに「老化は腸から」始まる事が分ります。

(2)腸内細菌と乳酸菌飲料

 さて、最近の健康食品には、腸内細菌の状態を改善するという種類のものが増えてきました。中でも、生きたまま乳酸菌を腸まで届ける事をキャッチフレーズとした製品などがそれですが、これらの製品について考えてみましょう。

乳酸菌飲料の話

3-2drink_m.gif (48k)  商品としての善玉菌が注目され、「腸内のビフィズス菌を増やす事が健康に結びつく」として、善玉菌を含んだヨーグルトや乳酸菌飲料が販売され、健康飲料として爆発的なブームがおとずれました。
 では、ビフィズス菌がたくさん含まれている、ヨーグルトなどの乳酸菌飲料を飲む事が、善玉菌を増やす為に一番良いのでしょうか。実は、ビフィズス菌や乳酸菌などの菌は非常に酸に弱い為、たくさん飲んだとしても、腸まで届く数はほんのわずかなのです。
 この事実が一般的になった為、最近では胃酸に強いカプセル状の商品や、耐酸性をうたった商品が販売される様になりましたが、これらの方法は次の2つの点で疑問が残ります。
 1つは、カプセル化の際に加熱され、菌のほとんどが死滅してしまう点です(これは実際に当社で培養を試みてみたところ、カプセルから取り出して培養した菌は活性度が低く、とても腸内で増える事ができない状態でした)。
 2つ目は、後ほど述べる「他人の腸内細菌は排泄される」という、最も基本的な点です。
 腸内細菌は、その人の年齢や菌の種類によって働きが異なります。もし乳酸菌飲料などで「他人のビフィズス菌」を飲んで取り入れても、その人が生まれてから腸内に棲みついている固有菌以外は棲み着く事が難しく、すぐに体外に排泄されてしまうのです。
 善玉菌を販売していないオリゴ糖のメーカーは、「腸内細菌は育てるものだ」として、腸内細菌の餌となるオリゴ糖の摂取を主張していますが、現在の乳酸菌業界では、いかに胃液や胆汁に負けずに腸内に届く菌を作り出すか、或いは送り込むかがテーマになっており、残念ながら腸内の自分の菌を増やす事には、なかなか目が向けられていません。

他人の菌は排除される

3-2out.gif (9k)  ヒトの腸内にいるビフィズス菌は、現在5種類が発見されていますが、5種類の下に何十何百という枝分かれした同類の菌が存在します。彼らは元の菌と全く違った性格をもっていますので、同類と言っても腸内では全く別の菌なのです。
 ですから、もし乳酸菌飲料などで種類の違う腸内細菌を腸内に送り込んだとしても、所詮はその人が生まれてから腸内に棲みついている、固有菌以外の菌は棲み着く事ができず、すぐに体外に排除されてしまいます。
 腸内フローラにとっては、「自分自身の善玉菌が優勢」という事が、極めて重要なのです。もし、ビフィズス菌の数だけを補おうとするならば、自分の固有菌であるビフィズス菌が必要で、ビフィズス菌ならば何でも良い、という訳ではないのです。つまり乳酸菌飲料や製剤では善玉菌を補う事はできないのです。

善玉菌の仕事とは

 そもそも腸内細菌を増やそうとするのは、一体何の為でしょうか。
 細菌学者による研究の結果、乳酸菌のもつ各種の効能は、菌そのものの活動だけではなく、その生産物質(成長過程で乳酸菌が分泌した物)にも非常に大きな効果がある事が分ってきました。青カビの代謝物質からペニシリンが発見された事は有名ですが、乳酸菌の生産物質もまた、人間の免疫力に対して影響している事が判明してきたのです。
 免疫力とは人間に備わっている外敵に対する抵抗力そのものであり、実際は免疫細胞と呼ばれる細胞などが、体の至る所で細胞の修復や外敵の排除をする力です。
 でも、善玉菌が増え免疫力が高まっても、善玉菌が免疫細胞の変わりに体中を駆けめぐり、外敵を排除する仕事をしているわけではありません。実は免疫力に関わっているのは、善玉菌の菌体が持っている「情報」が人間の免疫メカニズムに伝わり、それを受けて免疫細胞が活発化する、あるいは免疫細胞が盛んに作られるよう、ちょうど「免疫という名のスイッチが入った状態」になるからだと考えられます。
 そう考えれば、善玉菌の数の低下は、免疫機能に働きかける情報量の低下と考えられます。たった1つの細胞内の遺伝子DNAに、その人のすべての設計情報が入っている様に、ビフィズス菌は人の免疫力に働きかける情報源だと考えられます。そして情報を免疫細胞に伝えているのが、乳酸菌生産物質だと考えられます。

(3)乳酸菌生産物質とは

 製品としての乳酸菌生産物質とは、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌が、腸内で行っている仕事(乳酸菌生産物質の製造)を、共棲培養という方法で体外で作ったエキスです。
 これは、若い健康な人の腸内でつくられる生産物質と同じ成分を、悪玉菌のいない体外の良好な環境で生産し、抽出、精製して腸内に戻すという考え方から開発されたものです。免疫情報を与える橋渡し役である乳酸菌生産物質は、食事やストレスからくる腸内環境の悪化に影響されないだけでなく、生きた菌そのものではないので、胃液や胆汁にも影響されずに吸収され、確実に「免疫力UPのスイッチを入れる」事ができるわけです。
 また、乳酸菌生産物質は一種の情報源ですから、薬のように適応症というものがなく、あの病気に効くとか、あれにはダメという制限もない、ごく自然かつオールマイティな力を持っている、次世代の健康食品なのです。

共棲培養とは何か

3-3yell.gif (11k)   腸内細菌に限らず、1種類の菌だけを培養(育てる)する事を「純粋培養」と言います。これは1種類の菌のみが育成する条件を整えれば可能なので、平成8年に流行した「O-157」など、有害大腸菌を判定する際にも使用される方法です。
 医学界など細菌を扱う世界では、この純粋培養によって菌の働きを解明する方法が主流です。しかし現実の人間の体の中では、1種類の菌だけが存在して働いているといった状況はあり得ず、実際は非常に多くの細菌が混在した状態で、それぞれの菌が共存し働いているのです。この意味では、純粋培養の考え方をしている限りは、人間に関わっている細菌の働きは永久に解明できません。
 特に腸内細菌の世界では、上記の通り数百種類もの細菌が存在する中で、5種類しか発見されていないビフィズス菌を中心として、乳酸菌などの善玉菌が免疫と関わっているのですから、1種類の菌の働きだけを追求しても、あまり意味はありません。
 そこで、複数の菌を同時に培養する技術が必要になってきます。これが共棲培養の考え方であり、実際の人間の腸内細菌でも誕生以来、毎日行われている当たり前の作業です。
 但し、生きてゆくために人体内部で行われている嫌気性(全く空気のない状態=腸内には空気はありません)の棲培養と比べ、雑菌だらけである体外の環境で腸内と同じ培養を行う事は非常に難しい事です。
 また、使用する菌の種類も、ビフィズス菌や乳酸菌を数だけ集めて混ぜ合わせても、お互いの菌が反発するだけで、腸内環境を再現する事はできません。
 この時の様子を、私共では兵隊に例えて説明致します。悪玉菌という敵と闘う部隊を想像して下さい。出身地や年齢が同じなど、仲の良い兵士を16人集めて戦う場合と比べ、パワーはあっても外人部隊を雇った寄せ集め部隊では、協力はおろか仲間割れを起こす事も考えられ、とても敵を倒す事は出来ません。
 反発しない16種類の有効菌の組み合わせを見つけ出し、それらを特殊な順番で培地の中で掛け合わせ生産物質を取り出す、これこそが共棲培養による乳酸菌生産物質の製造の難しさであり素晴らしさなのです。

培地は無農薬大豆

3-3bean.gif (24k)  善玉菌から乳酸菌生産物質をつくり出す、土台である原材料が大豆です。しかし大豆は同じ畑から続けて収穫しにくい為、また非常に環境に左右され易い為、毎年無農薬大豆を生産している候補地の大豆の中から、最高の物を選択しています。大豆は毎年作付け状況が変わりますので、光英科学研究所では大豆の収穫時期になりますと、候補地としてあらかじめ各地に選定してある、各農協を経由して作付け状況を調査します。
 はじめに、サンプルとしてその時期の「頭出しの大豆」を取り寄せ、実際に乳酸菌生産物質の製造過程と同じプロセスで培養実験を行い、結果が合格した場合のみ購入を依頼します。この試験調査の際に、実際に生産者である農家の方の所まで出掛けて行き、培地としてふさわしい大豆かどうか、1年の安定供給が可能か否かを判断する場合もあります。
 腸内細菌は非常に培地の状態に敏感である為、「たんぱく質が豊富」で「低脂肪」の新大豆が必須条件で、最適な原料を吟味する過程から、実は乳酸菌生産物質の製造は始まっているのです。
 さらに、一括買い付けされた大豆は、たんぱく質などの含有量が変化しないよう、一旦24時間管理の定温倉庫に蔵入れ保管され、製造時に当社まで配達されます。

(4)食事と腸内細菌

部品交換

 病気を治すという事を考える上で、忘れてはならないのが「食事」です。
 医食同源の言葉通り、食物はそのまま腸内細菌の食事でもあり、これが健康維持の重要な条件なのです。つまり我々は、腸内細菌に好ましい食物を食べるべきなのです。
 どんなに乳酸菌生産物質で腸内環境を整備する事ができても、悪い細胞を入れ替える作業、つまり「部品交換」が行われなければ、いつまでも回復はしません。言うまでもなく部品とは、新しい細胞の事であり、その源となる食物、栄養素の事です。本来の肉体の寿命を迎えられるかどうかは、この点にかかっているのです。

免疫と食事

 現代の日本では死亡原因の60%は成人病(ガン、心疾患、脳疾患)と言われており、成人病の原因の90%は食事だとも言われています。
 特に、食物繊維の不足は腸内の善玉菌の繁殖を抑制し、また昔の日本食に比べて現代の食事には食物繊維が少なくなっており、不要な物質が長い時間腸内に留まる為に、発ガン物質なども吸収され易いのです。
 さらに、カロリーの取りすぎや高脂質や糖分の多い食事は、成人病を引き起こす大きな要因となります。
3-4buta.gif (7k)  つまり、食事の質や量が免疫機能に大きな影響を与えているという事です。
 和食が主食であった昔は、バランスの良い食生活だと世界各国からも賞賛されていたのですが、このところの食生活の欧米化によって、日本人の腸内の様子も欧米化しつつあり、何年か先には寿命が短くなるだろう、という見方もあるようです。
 少なくとも、自分の体の免疫の状態を考えるのであれば、江戸時代の様にとは言いませんが、質素でも偏りのない食事を、規則的に腹八分目に摂る、といったところが現実的なところでしょう。

食事と成人病

 日本では食生活の欧米化(高脂肪と高タンパク)によって、胃ガンが減少し、逆に大腸ガンや乳ガンが増えてきたと言われています。善玉菌は糖類(炭水化物)を餌としますが、反対に悪玉菌はタンパク質を餌として分解し、悪臭の元をつくる特徴があります。高脂肪食が分解されると胆汁酸が分泌され、その一部が大腸に流れて来ると、悪玉菌によって二次胆汁酸というものに変換されます。この二次胆汁酸が発ガン物質なのです。同じく高タンパク食の場合も、腸内の悪玉菌によって分解されると、様々な発ガン物質が造られます。
 人間が健康で長生きする為には、腸内細菌のバランスを崩さない事が大事だという事が分かりましたが、いくら乳酸菌生産物質という助っ人が現れても、餌が無ければビフィズス菌は増えてはくれません。
 肉類を避け、食物繊維を多く含む食品を主体とし、規則正しく栄養バランスの良い食事をとり、免疫力が低下するような欧米食主体は避けましょう。
 そう考えると、ふだん口にしている食物も、腸内細菌が食べる「餌」なのだという認識があれば基準が変わってくるはずです。

  
                                  

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